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木のおもちゃ.jp HOME > メーカー訪問記 > 2004年アルビスブラン社訪問記

障害がある子どもが職人さんと働く職場

  • アルビスブラン社(学園)
  • 施設案内地図

心の発達と教育が難しい子ども達が学べる自由な環境

チューリッヒから車で1時間ほどの美しい山の中腹にあるヴィンタートゥーアという場所に、1924年創立のアルビスブラン社(学園)があります。ラインハルト家の保養地と沢山の寄付によって開設されたチューリッヒ州の特殊学校でもあります。

宗教や住む場所にかかわらず、個人的あるいは社会的要因により心の発達と教育がむずかしい子ども達、青少年と若年成人に対し、学問と教育現場から得た経験にもとづく最適な援助を与える場所…という位置づけで、閉鎖された施設の中での更生教育ではなく、自由な空間で生きる事を学び直し、技術を身につけてもう一度社会に送りだす事を目的としており、玩具製作所や印刷工場など、14〜22歳の障害がある子ども達が職人さんと共に働いています。

おもちゃ工房へ

  • アルビスロゴのモチーフの木
  • 職人による切抜き作業

丁寧な職人の作業

美しいAlbisbrunn社の入り口には、アルビスのロゴのモチーフになったモミの木の大木があり、数年前に雷が直撃した際にも折れなかった…と、責任者のマルティン・ゲーヴィラーさん。早速、ゲーヴィラーさんの案内のもとおもちゃ工房へ向かうと、最初の作業場ではポストボックスの蓋の切り抜きやメリーゴーランドなど、糸鋸の作業です。

4種類の刃物を使い分けて作っていたのですが、製品の仕上げを美しくするために1mm以下の極細の刃を20〜30分で交換したり、高さ調整を鉋を使って1個づつ微調整するなど丁寧な仕事ぶりです。次の作業場では子どもたちによるメリーゴーランドタワーの色付けや絵付けなど塗装を中心とした作業場でした。

子ども達と職人の技が光る工程

  • 子どもたちによる染色作業
  • 丁寧に箱詰めされていくおもちゃたち

アルビスの優しい想いがたくさん詰まったおもちゃ

メリーゴーランドのパーツの表情はシルク印刷ですが、本体や細かい部分は手作業による色付けです。人形の本体はドブ浸けにて着色し、その後に細かい部分の彩色を行います。積み木やタワーなどは吹きつけによる塗装です。特にタワーは、形や色、汎用性のの高い事、そして丈夫であることにポイントをおいてきたアルビスブラン社ならではのシンプルなスタイルで、筒にはつなぎ目がなく1本の木から削り出して丁寧に作られており、職人技が光る逸品です。

次の作業場では製品の箱詰めと出荷を行っています。 各パーツ毎に美しく並べられたものを丁寧に、無駄なく箱に詰め、ドンドンパッキングされていきます。 届ける地域ごとに分けられ、出荷されていく大きな箱には、アルビスの優しい想いが詰まっているようです。 アルビスブラン学園内で作られたお菓子とコーヒーを頂き、美しい山を降りました。

アルビスブランからのメッセージ

  • アルビスブラン社のロゴ
  • モチーフのモミの木

Martin Gaehwiler -アトリエニキティキHPより一部抜粋-

遊びながら学ぶ、遊びを通して世界を知る…という永遠のテーマに玩具の生産という仕事でかかわれる事を誇りに思い、大切にしてきました。
玩具を作るとき、形、色、利用価値の高い事、そして丈夫であることにポイントを置きます。良い玩具は子どもの自然な発達を促します。
だからこそ、子ども達に過大な要求をしない、子ども達を飽きさせない玩具が大切という考えでのおもちゃ作りの歳月を経て、独自のスタイルのおもちゃがいつしか出来上がりました。シンプル、手に感触のいい形、きれいなデザインがアルビスブラン玩具の大きな特徴です。

もみの木マークが目印のアルビスブラン玩具は鮮明できれいな色をしています。 木の個性を尊重し、木肌の違いを木製玩具の証しだと考えませんか。そうすれば木という貴重で美しい素材を、より無駄のない方法で生かせるはずです。 木が自然の一部であることを忘れないでください!
ALBISBRUNN製品をご注文頂くことは、きちんとした商品がお手元に届くということばかりでなく、学園の若者達を有意義に援助するという意味をもつのです。