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木のおもちゃ.jp HOME > メーカー訪問記 > 2007年ジーナ社訪問記

合資会社ジーナ社設立

  • ジーナ社工場

苦難を乗り越えての会社設立

おもちゃの故郷といわれるエルツ山地の村ザイフェンの隣街、ノイハウゼンにあるジーナ社デュシマ社と密接な関係にある合資会社です。ジーナ社の前身であるS.F.フィッシャー社は1850年頃からフレーベルの理念に基づく玩具作りをしていましたが、1989年の東西ドイツの統一で存続が不可能な状況に追い込まれ、工場を閉鎖せざるをえませんでした。

エルツ地方の伝統的な玩具作りを絶やしてはならない、次の世代にも残さなければという情熱をもって、企業の再開を模索し続けていた当時の工場責任者、ヴェルナー・ザイドラー氏のもとに1991年、デュシマ社ルル・シフラー女史が訪ねたことで合資会社ジーナ社が設立されます。

ジーナ社への訪問

  • フレーベル積み木
  • 小さな大工さん

日本人デザイナーの作品も生産しています

この経緯にはデュシマ社の創設者クルト・シフラー氏とS.F.フィッシャー社には東西ドイツが2つの国に分離される前にお互いに相手を認め合う関係だったということがあり、40年以上の歳月をかけて協力し合える関係ができたのです。

そんなジーナ社に2007年6月28日、訪れる機会を得ました。 ジーナ社は創業当時よりデュシマ社の玩具製造部門を受け持っていて、フレーベル積み木(ウール・レンガ積み木)小さな大工さんを生産する他、ベビーキューブやデザイン賞を受賞したジーナブロックなどのオリジナル商品、相沢康夫氏デザインのボーンやねもといさむ氏デザインのオッティなど、日本人デザイナーのアイテムも生産しています。1994年まではデュシマ社のもののみ生産していたとのこと。

ドイツ屈指の木製玩具メーカー

  • 併設されたショップ
  • 彩色を行っているベビーキューブ

工程の一つ一つが非常に丁寧で、健全な玩具作り

キレイな工場の入り口にはショップも併設され、一般購入も可能となっています。 さて工場内ですが、ザイドラーさんの息子ノーマンさんの案内のもとに製造過程を見ます。 近隣の森林で育った健康なブナ材を中心に、職人さんによる丁寧な加工が施されます。 その後、塗装工程に入るのですが、着色料やニスは天然のものだけを使用するとのことで、実際に舐めても問題がないことを見せてくれました。細かいパーツ類はドラム式の塗装(くじ引きに使う抽選器のような形状のドラムに、パーツと塗料を入れて撹拌する)で、ガラガラと音を立てて回していきます。基本的な作業は多くの工場に見られるそれと変わりませんが、工程の一つ一つが非常に丁寧で、健全な玩具作りです。

特に検品作業は積まれたパーツの箱から一つずつ取り出して、職人さんがチェックし、B品を弾いていきます。B品を見せて頂きましたが、どこがB品なのかわからないようなものもあり、職人さんに質問すると細かい部分まで丁寧に教えて頂きました。このチェック工程のクオリティーと丁寧な加工が、ドイツ屈指の木製玩具メーカーとしての地位を守っているのだと思いました。

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