わたしは、妖精たちが自分たちの家をつくる、5つの特別な場所を見つけました。そこは、自然と調和できて、人間の目からは見えない、安心できるところです。

花びらのような衣装をまとい、昆虫の翅をつけた美しい妖精たちの家…フラワーフェアリーズは、イギリスの挿絵画家であり児童文学者であった、シシリー・メアリー・バーカーが描いた花の妖精のお話です。

妖精たちが家をつくる5つのシーン(木のこずえ、林床、庭、道ばた、湿地)が、絵と写真を組み合わせた仕掛けで表現されています。一見、落ち葉かと思わせる塊の中に、木や林の中に、艶やかな花が咲き乱れる中に妖精たちが楽しそうに隠れています。前や横、上から覗いて見てください…妖精を信じる者だけが逢うことが許されるのかもしれません。美しく可憐な花の妖精とバーカーが愛してやまなかった、花と子どもの姿を美しい世界。 妖精は実在する子供たちをモデルに描かれており、とても緻密で正確。妖精のお話と共にバーカーの世界観に魅了されてしまいます。最後のページには、1930年に発表されたカメラに写った妖精が動くしかけがあります。